みなさま、こんにちは!
国際カラープロフェッショナル協会の柏原静香です。
すっかり夏本番ですね!
暑い日が続き、心身ともに疲れやすい時期でもあります。
日々多忙で、なかなか気持ちが休まらないと感じている方へ、
暮らしの中のほんの一部分だけでも、色彩の力を試してみてくださいね。
さて【色彩心理】シリーズ7回目の今回は、紫の心理です!
ぜひともご覧くださいませ。
「紫」ってどんな色?
みなさんは「紫」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?
上品、おしゃれ、高貴、神秘的…
ミステリアスな印象があります!
紫は治癒力をもつ色です。
どんな不活発な健康状態も克服する色と言われています。
興奮の赤と鎮静の青、相反する性質をもった二色を融合させてできるこの色は、
バランス感覚に優れているため、どちらにも傾かず、心と身体を平静な状態にする力があります。
心身の回復を促進する癒しの色です。
淡い紫は、リラックス効果があります。
パジャマやルームウエアに取り入れるのもおすすめです!
また、紫は高貴な色でもあります。
古代ローマでは、紫は地位の高い人しか身に着けることができない色でした。
その理由は、紫の染料が非常に希少だったことにあります。
紫の染料となるプルプラ貝(紫貝)1個から採れる染料はごくわずかで、服一着を染めるためには、数千~数万個の貝を必要とするそうです!
一般の人々には手が届かない色だったのですね!
日本においても紫は地位の高いもの、威厳のあるものの象徴の色とされてきました。
603年に聖徳太子が制定した冠位十二階は、朝廷に仕える臣下を12の等級に分け、その地位を冠の色で表すものでした。その最上位の色が紫だったのです。
最上位が紫で、青、赤、黄、白、黒の順番!
さらに6色それぞれを上位が濃い紫、下位が薄い紫といった具合に、
12段階に分けていたと言われているよ。
ちなみに、日本では紫草(むらさき)という植物の根から採れる染料を使っていたそうです。こちらも、入手が困難な染料でした。
紫の染料は、洋の東西問わず、手に入れるのが困難なものだったのです。
紫が秘めている力
紫は、あらゆる色彩の中で最も人の内面に働きかける色です。
紫は、
赤のもつ外向性、男性性、情熱と、
青のもつ内向性、女性性、冷静といった性質が合わさっています。
正反対の性質をもった二色が混ざり合ってできる紫は、
まるで人の心を表しているような、複雑さを感じさせます。
それにもかかわらず、紫は心をリラックスさせます。
紫は、人の内面に作用し、精神をコントロールする力を持っているのです。
紫にミステリアスなイメージを持っている人もいるのでは?
言葉では言い表せないような不思議な魅力のある色ですね。
紫って、”動”と”静”、それぞれの性質を上手く調和させているんですね!
また、紫は、芸術的才能を高める色でもあります。
精神に働きかける色である紫は、人の感受性を豊かにして、
美しいものや芸術的なものを創造する、豊かな感性を育む手助けをします。
紫は、直感を鋭くすると言われていますよ!
芸術的な仕事やクリエイティブな仕事をする人たちに、取り入れてほしい色ですね。
紫を選ぶときの心理状態
「なんだか最近、紫が気になる」という方はいらっしゃいますか?
現在のあなたがポジティブな場合
紫は、奉仕の色です。
現在のあなたは、周囲で困っている人の力になりたいと思っているのではありませんか?
感性の鋭いあなたは、人の機微に敏感で、困っている人を放っておけない優しい方です。
そんなあなたに尊敬と信頼を寄せる方も多いでしょう。
また、紫は物事をとことん突き詰める、探求心のある色です。
現在のあなたは、雑念なく、自分のやりたいことに集中できています。
紫色の小物を身近に置くと、さらに集中力がアップするでしょう。
現在のあなたがネガティブな場合
紫は、心に作用する色であるがゆえに、とても繊細な色でもあります。
現在、あなた自身、あるいは周囲の人々に、何か悩ましいことや心を痛めるようなことがあったのではありませんか?
他人事でも自身のことのように捉えられる優しいあなたは、しばしば問題を抱え込みすぎてしまいます。
そんなときは、黄色いものを取り入れると、気持ちが明るくなり、いいひらめきがあるかもしれません。
また、紫は、独特な感性を発揮することも多く、周囲に理解されないことがあります。
そうなるとつい周囲と距離をとって、自分の世界に閉じこもってしまいがちです。
そんなときは、赤紫やピンク、赤いものを取り入れると、紫の中の赤のエネルギーが増し、気持ちが前向きになるでしょう。
紫にはそんなメッセージがあるんですね!
紫を好きな人あるある
みなさんは、「好きな色は何色ですか?」と聞かれたら何色と答えますか?
好きな色であなたの性格の傾向がみえてくるかもしれません。
今回は紫が好きな方についてみていきます!
※あくまでも色の性格をもとにしており、すべての方に当てはまるわけではないのでご注意ください。
- 美意識が高い
- カリスマ性がある
- 芸術性がある
- 精神的癒しを与えられる
- ややナルシスト
- 現実逃避しがち
いかがですか?当てはまるものはありましたか?
紫が好きな人は、センスがとても良さそうですね!
まとめ
今回は紫の心理についてお話し致しましたが、いかがでしたでしょうか?
「紫ってきれいな色だけど、つかみどころのない不思議な色」というイメージを持っていた方も多いのではないでしょうか?あるいは、「神秘的なイメージがあって、手が出しにくい色」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、実は、紫は私たちの心をリラックスさせてくれたり、感性を豊かにしてくれる色です。
部屋でゆっくりくつろぎたいとき、淡い紫のルームウエアや、クッションを取り入れると、
心が落ち着き、優しい気持ちになれます。
注意点としては、濃く強い色合いの紫や、紫を広範囲に使ってしまうと、
紫のエネルギーが強すぎて、精神が不安定になってしまう可能性があります。
使いすぎには気を付けてくださいね。
さらに、紫は上品、優雅、女性らしさを感じさせる色なので、ファッションにはぜひとも取り入れていただきたいです。あなたの魅力に磨きがかかりますよ✨
とはいえ、紫には、青紫や赤紫、淡く薄い色合いから濃く深いものまで、さまざまな色がありますよね。
どんな紫が自分に似合うのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もしそんな悩みをお持ちなら、一度パーソナルカラー診断を受けてみてください。
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【引用】
野村順一,『色彩生命論 イリスの光』,㈱住宅新報社,1996.
二宮恵理子,『好きな色は似合う色』,propus(株式会社サテライト),2020.
文部科学省後援,『色彩検定®公式テキスト 1級編』,内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会,2020.