みなさま、こんにちは!国際カラープロフェッショナル協会の柏原静香です。
さて今回は色彩検定についてご紹介いたします。
2025年度夏期の色彩検定が終了し、8月には冬期検定の申し込みが開始いたしますね。
冬期検定は1級も含めた全級が実施されるので、受験するか否か、この記事が参考になれば幸いです。
色彩検定に興味のある方は是非ともご覧くださいませ✨
色彩検定とは


それではまず、色彩検定について簡単に説明いたします。
色彩検定とは、文部科学省が後援し、公益社団法人色彩検定協会が主催する公的資格です。
色彩検定の目的は、色づかいを、感性(色のセンス)だけでなく、色の基礎から、配色技法、専門分野での活用方法などを理論的、体系的に理解して習得することです。
色使いはセンスだけではない



みなさまの中に、こんな困りごとを持っている方はいらっしゃいませんか?
- わかりやすくて見やすいプレゼンの資料が作れない
- 会社のSNS担当で、コンテンツ制作時にデザインを考えるのにいつも苦労する
- 自社のイメージに合ったホームページを作成したいが、どんな配色にすればいいのかわからない
- アパレル販売員だが、顧客に色合わせについて質問されるとドキッとする



あ〜、わかります。
色合わせを考えるのって難しいですよね。しかも、完成した配色が良いのか悪いのかも判断できないし。
色の使い方に困った経験はおそらく誰にでもあるかと思います。
ゆえに、色づかいに苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか?
これは声を大にして言いたいことですが、色づかいは勉強すれば今より確実に上手くなります。
もちろん生まれ持った独自の「感性(センス)」は誰もが持っていると思います。
しかしながら、多くの人が心地よいと感じる配色(色づかい・色の組み合わせ方)には、一定のルールが存在するのです。
それを学べば、「センスがいいと感じる配色」は誰にでもできるのです。



色彩検定では、「そもそも色って何?」から始まって、配色技法や暮らしの中での色の役割、経済活動での色の活用法などを詳しく学びますよ。
色彩検定の実務での活用
さて、「色彩検定を勉強すれば、色づかいが今より上手くなるかもしれない」と期待している方もいらっしゃるかと思います。ここからは色彩検定を勉強する意義をさらに見出していただくために、色彩検定のそれぞれの級が、実務の場面でどのように活用できるのか見ていきましょう。
ご自身がどの級を目指せばいいのか目安にしてください。
級ごとに、学習到達レベル、推奨受験者、実務での活用についてまとめました。
3級
学習到達レベル | 色彩の基礎知識を習得する |
推奨受験者 | 日常生活で色を活かしたい方 これから色を学びたい方 |
実務での活用 | 実務に直接活かすのは難しいが、基本的な色彩感覚を養うことができる |
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2級
学習到達レベル | 実務で活用できる知識と技能を習得する |
推奨受験者 | 実務で色の知識を使いたい方 |
実務での活用 | 企画書、資料作成、店舗ディスプレイ、商品開発、商品提案など |
1級
学習到達レベル | 色彩に関する実務の担当者として、課題解決や解決策の提案ができる知識と技能を習得する |
受験推奨者 | 色彩のプロフェッショナルを目指す方 色に関する実務において専門性の高い知識を要する方 色彩講師を目指す方 |
実務での活用 | 商品提案、商品開発、デザイン、研究、マーケティング、資料作成など多岐にわたる |
UC級
学習到達レベル | 色覚特性に配慮した色彩設計の課題解決ができる技能を習得する |
受験推奨者 | 公共、福祉、医療関連で色彩設計に関する実務を行う方 色覚特性を持つ方が身近にいらっしゃる方 |
実務での活用 | 色覚特性に配慮した色彩設計の提案など |



色彩検定を実務で活かしたいなら、2級以上を目指しましょう。
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色彩検定のメリット


さて、色彩検定について理解が進んできたところで、改めて色彩検定のメリットについて見ていきましょう。
理論に基づいた色彩提案ができる
色がもたらす効果(色から受ける印象など)は、「個人の感覚によるところが大きいのでは?」と思うかもしれませんが、実は科学的にも一定の裏付けがあるのです。したがって、ビジネスで色彩を活用する場合は、生活環境における色の効果を知っていなければ、色彩を効果的に活用することはできません。
色彩検定では、色の機能的な役割、情緒的な役割などについても学習します。このような知識を活かすことで、理論に基づいた説得力のある色彩提案が可能になります。
- 色の機能的役割
-
目立たせる、読みやすくする、区別しやすくする、意味や状態などを伝えるなど
- 色の情緒的役割
-
温かい・冷たい、軽い・重い、硬い・軟らかい、美しい、心地いい、かわいいなど
顧客満足度の向上が見込める
色を理論的に使えるようになると、結果として顧客満足度の向上が期待できます。
なぜなら、色を機能的・心理的側面から考慮できるので、顧客が漠然としたイメージしか持っていなかったとしても、個人の好みや感性に影響されることなく、顧客の真意を汲み取り、顧客の要望に合った色彩提案を行うことができるからです。
幅広い分野で応用できる
色彩と関わりのあるビジネスは非常に多岐にわたります。
ゆえに色彩の知識を持っているとあらゆる場面で役立ちます。
例えば、私たちが店頭で工業製品を購入するまでに色彩がどれほど関わっているのか見てみましょう。
カラーバリエーションの計画
- 商品のコンセプト
- ブランドイメージ
- 消費者の嗜好
カラーマーケティングの実施
- 消費者ニーズの調査
- 他社製品の調査
- トレンドカラーの分析
色(概念)から実体(現物の製品)へ色を再現
- 着色剤、着色手法の選定
- 再現媒体(素材)の選定
- 商品企画に則した色再現への着手
パッケージデザインの計画
- 消費者に魅力的に映るデザイン
- 店頭で映えるデザイン
- ブランドイメージや商品コンセプトに則したデザイン
商品情報を発信する
- 広告デザイン
- Web広告デザイン
消費者の五感に訴求する売り場づくり
- ブランドイメージや商品コンセプト、世界観などを反映した空間づくり
- 商品展示(ディスプレイ)
- 商品POP
- ショッピングサイトのデザイン



いかがですか?
色彩に関する知識は、色が関わるあらゆる分野で活かすことができます。
キャリアアップ・転職に有利になる可能性がある
色彩検定は、履歴書に記載できる資格です。特に2級以上を持っていると、実務レベルの知識を持っている証明になります。色彩の知識がダイレクトに必要な職種においては、有利にはたらくことがあります。
ユニバーサルデザインへの対応が可能になる
UC級は、色のユニバーサルデザインに特化した資格です。
SDGs(持続可能な開発目標)と色のユニバーサルデザインには、「誰一人取り残さない社会を目指す」という共通の理念があります。
ゆえに、色覚の多様性を考慮をした色彩設計が今後はますます重要になってくるので、UC級を学ぶことで大きなメリットになります。
色彩検定を活かせる仕事


さて、ここからは色彩検定の知識を活かせる仕事をご紹介致します。
ファッション業界
ファッション業界において、色の知識はとても役立ちます。
色彩心理や色彩調和を活かした服のスタイリング、店舗のディスプレイ、商品提案、商品開発など多岐にわたって色の知識をを活かすことができるでしょう。
ファッション業界の主な職種
販売員、コーディネーター、スタイリスト、イメージコンサルタント、パーソナルカラーアナリスト、生産管理担当、テキスタイルコンバーター、ファッションデザイナー、パタンナー、テキスタイルデザイナー、グラフィックデザイナー、バイヤー、マーチャンダイザー(MD)、ヴィジュアルマーチャンダイザー(VMD)、広報担当、クリエイティブディレクター、在庫管理担当、店舗開発担当など
美容・化粧品業界
美容業界・化粧品業界においても色の知識がある方は、とても重宝される存在になるでしょう。
顧客の肌色や好みに合わせたメイクの提案、商品の提案、商品の開発、店舗のディスプレイなど、色彩検定を活かせる場面は多くあります。
美容・化粧品業界の主な職種
美容師、メイクアップアーティスト、ヘアメイクアーティスト、美容部員、ネイリスト、スタイリスト、企画・マーケティング担当、研究・開発担当、営業担当、生産担当など
建築・インテリア業界
建築業界・インテリア業界においても、色の知識は強みになるでしょう。
快適な空間の演出における色彩心理の活用、家具や小物の配色提案、建物全体の配色計画、周囲の景観との調和を考慮した色彩計画などに役立ちます。
建築・インテリア業界の主な職種
建築士、インテリアデザイナー、インテリアコーディネーター、インテリアプランナー、CGデザイナー、照明デザイナー、販売員、営業担当、バイヤー、空間デザイナー、空間コーディネーターなど
広告・デザイン業界
広告業界・デザイン業界では、色の知識は必須と言えるでしょう。
色彩心理を用いてターゲット層に訴求する色の選定、色彩調和を考慮したビジュアル制作、各種デザイン制作など、色の知識をフル活用できる業界です。
広告・デザイン業界の主な職種
広告プロデューサー、広告プランナー、クリエイティブディレクター、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、CGデザイナー、ゲームデザイナー、プロダクトデザイナーなど
事務・営業職
どの業界にも存在する事務や営業といった職種でも色の知識は役立ちます。
例えば、プレゼン資料や企画書の作成における色の活用です。色を効果的に使うことができれば、顧客に対して説得力のある提案が可能になります。



色彩検定はとても汎用性の高い資格ですね。
まとめ
さて、今回は色彩検定についてご紹介致しましたが、いかがでしょうか?
色彩の知識は、自ら学びに行かなければ、通常は学習する機会がないかと思います。
しかしながら、色彩の知識は仕事だけでなく、日々の暮らしにおいてもとても役立つものです。
この記事をきっかけに色彩検定に挑戦してみようという気になった方は、ぜひとも挑戦してみてくださいね。
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【参考文献・参考サイト】
文部科学省後援『色彩検定®︎公式テキスト3級編』.内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会,2019.
文部科学省後援『色彩検定®︎公式テキスト2級編』.内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会,2019.
文部科学省後援『色彩検定®︎公式テキスト1級編』.内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会,2020.
文部科学省後援『色彩検定®︎公式テキストUC級編』.内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会,2018.
色彩検定®︎公式サイト.”色彩検定とは〜色彩って面白い〜” https://www.aft.or.jp/pages/feature(参照2025/07/15).
色彩検定®︎公式サイト.”UC級って?”https://www.aft.or.jp/uc/(参照2025/07/15).