スペクトルカラー診断とは？7色で似合う色がわかる新時代のパーソナルカラー【色彩心理】

みなさま、こんにちは。国際カラープロフェッショナル協会の柏原静香です。

さて、みなさまはスペクトルカラーってご存知でしょうか？
何やら聞きなれないワードですよね。
今回はそのスペクトルカラーについてご紹介いたします。

スペクトルカラーとは

スペクトルカラーとは、赤・橙・黄・緑・青・紫・ピンクの7色のことです。

ただし、これはICPA開発のスペクトルカラー診断®︎が色彩心理を応用して診断用に定めた7色であり、本来の「スペクトル」の色とは若干異なります。

本来の「スペクトル」とは、虹の7色、赤・橙・黄・緑・青・藍・青紫です。

スペクトルカラー診断の7色は、どなたでもパッとイメージしやすく、色の効果も感じやすい、一般的に周知されている色を選んでいます。

「たった7色のスペクトルカラー診断で、なぜ似合う色がわかるのか」
という疑問にお答えするには、色についてもう少し深掘りする必要があるのでお付き合いくださいね。

色の正体

色の正体とは、私たちの心と身体に作用するエネルギーです。

色は光がないと見えません。その光とは電磁波の一種なのです。
電磁波とは、電気と磁気のエネルギーが影響しあって伝わる波です。
私たちが色として感じる電磁波の範囲の光を可視光といいます。
波長が長い方から赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫となっており、波長の長短で伝わるエネルギーも異なります。

つまり色（光）とは、エネルギー（電磁波）であり、私たちの心と身体に影響を与えます。

スペクトルカラーの特徴

ここからはいよいよスペクトルカラーについて詳しくみていきますね。

心を癒す内面カラー

内面カラーとは、あなたの心が求めている色です。

色はエネルギーであり、私たちの心と身体に作用するとお伝えしましたね。
赤や緑、青などの色の違いは、光（電磁波）の波長の違いです。
つまり、それぞれの色が異なるエネルギー（メッセージ）を五感に伝えるのです。

このように感じたなら、今、あなたの心と身体は何らかの理由でその色のエネルギーを求めているはずです。

それぞれの色が持つメッセージ性については後ほどご紹介いたしますね。

外見を輝かせる外見カラー（外面カラー）

外見カラー（外面カラー）とは、あなたを素敵に見せる色のことです。

内面カラーでは、おもにあなたの心が欲している色を選びましたが、
外見カラー（外面カラー）では、あなたの外見の個性（肌、髪、瞳などの色素や印象）をもとにあなたに似合う色を選びます。
したがって、内面カラーと外見カラー（外面カラー）は、異なる場合も多いです。

内面カラーの秘める力

みなさまの中に次のような経験はありませんか？

• パーソナルカラー診断で似合う色をたくさん教えてもらったけど、結局どの色を着たらいいのかわからない
• 似合う色の中で、さらに一番似合う色はどれか知りたい
• 確かに似合っていると思うけど、なぜだかしっくりこない

色はエネルギーを持っています。
したがって、今の自分に過分なエネルギーを受けると拒否反応が起こることもあります。
例えば、疲れてゆっくりしたいときに赤を見ると、うるさく感じたり、さらに疲労を感じたりします。
なぜなら、赤は心身に活を与えて、活動的な状態にしようと働きかけるからです。
休みたいのに休ませてくれないなんて困りますよね。

内面カラーを診断する意味はまさにこれです。
あなたの心と身体を幸せにしてくれる色を選ぶのです。

外見的には似合っているのにしっくりこないのは、内面的には合っていないことが原因です。
身に付けていても違和感がない、しっくりくるという感覚があれば、あなたの心身とその色がマッチしている証拠です。

スペクトルカラー7色のメッセージ

さて、内面カラーの力がわかったところで、みなさまも気になっているスペクトルカラー7色のメッセージを見ていきましょう。

色	色からのメッセージ（意味）	色が心身にもたらす効果
ピンク	優しさ、温和、可愛らしさ	高揚感、幸福感
赤	情熱、活気、力強い	脈拍、体温、血圧を上げる
橙	陽気、元気、温もり	食欲増進、楽しい気分
黄	希望、歓喜、刺激的	知的好奇心を刺激、コミュニケーションの活発化
緑	安心、安全、健康的	ストレス緩和、リフレッシュ効果
青	鎮静、理性、誠実	脈拍、体温、血圧を下げる
紫	高貴、神秘的、艶やか	人の気持ちに敏感になる

スペクトルカラーとパーソナルカラーの違い

さて、似合う色の診断方法として、従来からあるパーソナルカラー診断をご存知の方がほとんどでしょう。
「結局のところ、パーソナルカラーとスペクトルカラーのどちらの診断を受けるのがいいの？」と悩んでいる方もいらっしゃることと思います。また、これからカラリストを目指して資格取得を検討している方の参考にもなるかと思うので、双方の特徴を比較してみました。

スペクトルカラー	比較項目	パーソナルカラー
似合う色を単色か順序付けする 例）「赤が似合います」あるいは、①赤②黄③青など	診断結果	似合う色のグループ（春夏秋冬など）を伝える（複数色） 例）イエローベース春、ブルーベース夏など
7色	色布（ドレープ）の枚数	120枚以上 ※診断サロンのシステムによって異なる
内面と外見（外面）の双方に馴染むかどうか	似合う判断基準	外面の個性（色素、質感、顔立ちなど）に馴染むかどうか
似合う色を色彩心理学に基づいて選定する	特質ポイント	似合う色の属性を4つの観点から確認し、選定する （色味、明暗、鮮やかさ、清濁）
似合う色の順番を決める診断	一言で言うと	似合う色のバリエーションを見つける診断

スペクトルカラー診断がおすすめな方とは

スペクトルカラーとパーソナルカラーの違いを踏まえて、スペクトルカラー診断がおすすめな方をご紹介いたします。

• 7色（赤、橙、黄、緑、青、紫、ピンク）の中で、ズバリどれが似合うのか知りたい
• 色彩心理に興味がある
• すでにパーソナルカラーは知っているけど、その中でどの色が一番似合うのか知りたい
• 色の微妙な違いを見分けるのは難しいので、シンプルに似合う色が知りたい
• 男性の方
• 高齢者の方
• お子さま

スペクトルカラー診断士を目指す方へ

スペクトルカラー診断士を目指している方へ、スペクトルカラー診断のメリットをご紹介いたします。

• 診断に使う色布（ドレープ）が7色だけなのでとてもシンプルでわかりやすい
• 色彩心理学を踏まえた似合う色の提案ができる（色の意味、効果、色が心身に与える影響など）
• 短時間で似合う色を診断できる（イベントなど）
• 色に関心が薄い方や、色の識別が困難な方にもわかりやすい（男性、高齢者、子ども、色覚特性がある方など）
• すでにパーソナルカラー診断士の資格をお持ちの方は、コンサルティングの幅が広がる

まとめ

さて、今回はスペクトルカラーについてご紹介いたしましたが、いかがでしょうか？
「ICPAスペクトルカラー診断®︎」は、2025年4月に商標登録されました。
従来からあるパーソナルカラーの常識を覆すことにもなり得る診断法ですが、シンプルでわかりやすいのが特徴です。
スペクトルカラー診断によって、さまざまな方が、色の力をもっと身近に感じ、色を暮らしに役立てていただけるようになると感じています。
今後、似合う色を見つける新たな診断法として、ぜひお試しくださいね✨

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【参考文献・参考サイト】

文部科学省後援『色彩検定®︎公式テキスト3級編』. 内閣府認定　公益社団法人　色彩検定協会, 2019.
二宮恵理子(2019). “パーソナルカラー診断とスペクトルカラー診断の相関性.” imagination colors. https://imagination-colors.com/archives/color_message/10257, (参照2025/05/30).
二宮恵理子.『ICPAスペクトルカラー診断士養成コース　オリジナルテキスト』.一般社団法人国際カラープロフェッショナル協会